いま知っておきたい! 内科最新トピックス (第6章)肝・胆・膵
B型肝炎治療は核酸アナログの登場によりどう進歩し,何が課題として残るのか
根本 朋幸
1
,
中本 安成
1福井大学 医学部第二内科
キーワード:
肝炎-B型
,
再発
,
Lamivudine
,
ウイルス量
,
Adefovir
,
Entecavir
,
Tenofovir
,
長期投与
Keyword:
Tenofovir
,
Hepatitis B
,
Recurrence
,
Lamivudine
,
Viral Load
,
Adefovir
,
Entecavir
pp.1106-1110
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016044845
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2000年から登場した核酸アナログは経口投与で副作用が少なく,非代償期の肝硬変にも投与可能でB型肝炎の予後を改善している.現在使用される核酸アナログは抗ウイルス作用が強く,薬剤耐性がきわめて少ないentecavirおよびtenofovirに限られてきている.慢性肝炎では35歳以上,肝硬変では年齢に区別なく核酸アナログが第一選択薬となる.免疫抑制・化学療法によるB型肝炎ウイルス(HBV)の再活性化予防には核酸アナログが用いられる.B型肝炎治療の最終目標はHBs抗原の陰性化と肝発がんの抑制であり,核酸アナログは,インターフェロン(IFN)との併用でHBs抗原の消失が試みられ,肝発がん抑制効果が示されている.
©Nankodo Co., Ltd., 2015