下部直腸癌の診断と治療 最近の進歩
下部直腸癌の治療 術後補助化学療法
野田 雅史
1
,
外賀 真
,
塚本 潔
,
大嶋 勉
,
久野 隆史
,
田中 慶太
,
山岸 大介
,
冨田 尚裕
1兵庫医科大学 外科
キーワード:
Fluorouracil
,
直腸腫瘍
,
リンパ節郭清
,
アジュバント化学療法
,
ランダム化比較試験
,
直腸切除
Keyword:
Fluorouracil
,
Lymph Node Excision
,
Rectal Neoplasms
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Chemotherapy, Adjuvant
pp.188-193
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009116200
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進行下部直腸癌に対する治療方針は、日本と欧米では大きく異なっている。欧米では、術前化学放射線療法が行われているが、本邦では術前化学放射線療法をせず、全直腸間膜切除(TME)+自律神経温存側方郭清がほぼ標準治療となっている。日本における術後補助化学療法は1970年代半ばから行われていたが、エビデンスとして有用なのはNSAS-CCや5つのランダム化比較試験のメタアナリシスから示されたUFTのみであった。現在、新たな標準治療確立のため、ACTS-RC、その他の大規模臨床試験が進行中であり、これらの結果が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2009