発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009037036
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59歳女性。患者は胃癌術後の癒着性イレウスに対しイレウス管を挿入し保存的に加療されたが、症状の改善がなく外科へ紹介となった。腹部CTにて穿孔性腹膜炎と診断され、小腸部分切除および人工肛門造設術が行なわれたが、術後、DICを発症し、gabexate mesilate、抗生剤、γグロブリン製剤投与を開始した。その結果、DICは改善したものの、ARDSを発症し、胸腔ドレナージや抗菌薬の選択変更が行なわれたが、ARDSの遷延がみられた。そこで、ARDS発症後7日目よりmethylprednisoloneの少量持続投与を開始したところ、以後、酸素化の改善、胸部X線上の肺浸潤影の改善が得られ、人工呼吸器も離脱でき、在宅療法が可能となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008