腫瘍栓のすべて
切除以外の治療 インターフェロンの併用動注療法(1)
永野 浩昭
1
,
門田 守人
1大阪大学 大学院消化器外科
キーワード:
Interferons
,
肝細胞癌
,
流血中腫瘍細胞
,
肝動脈内注入化学療法
,
動脈内投与
Keyword:
Carcinoma, Hepatocellular
,
Interferons
,
Neoplastic Cells, Circulating
pp.192-196
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008135411
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門脈内腫瘍栓を伴う難治性進行肝細胞癌は、既存治療による抗腫瘍効果については、期待すべきものが皆無であるという現状であったが、インターフェロンと抗癌薬との併用療法により、最近では諸家の報告と合わせ、有意な抗腫瘍効果と生存率の改善を認めることが明らかになってきている。さらには、肝切除術との併用など集学的治療による治療成績の向上も明らかである。また、その作用機序としては、p27Kip1による細胞周期調節、IFNARからのシグナル伝達の関与、TRAIL/TRAIL-receptor pathwayやFas-FasLなどの免疫学的機序や抗血管新生作用などの関与が推察されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2008