外科的侵襲に対する生体反応の最新情報
手術後の回復過程
石河 隆敏
1
,
高橋 将史
,
馬場 秀夫
1熊本大学 大学院消化器外科学
キーワード:
Cytokines
,
回復期
,
術後期
,
外科的侵襲
,
生体反応
Keyword:
Convalescence
,
Postoperative Period
,
Cytokines
pp.817-822
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007262342
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米国のMooreは侵襲学の発展に寄与した代表的外科医であり、術後回復過程を4相"injury","turning point","muscular strength","fat gain"に分類し、生体システムとして異化-同化への転換期を含む侵襲回復の概念をもたらした。術後の全身反応は神経・内分泌系シグナルに裏打ちされることで説明され、今日ではサイトカイン、レセプター、プロスタグランジンなどの各種メディエーターの関与が近年の分子生物学の発展とともに明らかとなってきた。こうした術後病態の解明からEBMに基づいた術後回復をサポートする低侵襲手術と積極的recovery programが提唱されつつある。
©Nankodo Co., Ltd., 2007