外科的侵襲に対する生体反応の最新情報
外科手術侵襲と生体循環器系の反応
高橋 洋介
1
,
末廣 茂文
1大阪市立大学 大学院循環器外科学
キーワード:
Cytokines
,
血圧
,
神経分泌系
,
心臓血管系
,
心拍出量
,
脈拍
,
全身性炎症反応症候群
,
外科的侵襲
,
生体反応
Keyword:
Cardiovascular System
,
Blood Pressure
,
Cardiac Output
,
Neurosecretory Systems
,
Pulse
,
Cytokines
,
Systemic Inflammatory Response Syndrome
pp.788-791
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007262337
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高等動物において、内部環境に変化をもたらすような許容限界を超えた外部刺激を侵襲ストレスという。局所反応に加え侵襲の種類とは無関係に起る全身的な変化を生体反応といい、多くは生体の防御反応である。循環器系においては、神経・内分泌系の変動に呼応して血圧上昇、脈拍増加が生ずる。さらにサイトカイン産生に伴い心拍出量増加と末梢血管抵抗減弱をきたしhyperdynamic stateとなる。防御反応でありながら、反応が過剰となると全身性炎症反応症候群(SIRS)を合併し、さまざまな臓器障害が発生しうる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007