外科的侵襲に対する生体反応の最新情報
異常環境下における生体反応
山上 裕機
1
1和歌山県立医科大学 第二外科
キーワード:
Cytokines
,
黄疸
,
環境
,
肝硬変
,
遺伝子多型
,
糖尿病
,
敗血症
,
腫瘍壊死因子アルファ
,
外科的侵襲
,
生体反応
Keyword:
Diabetes Mellitus
,
Environment
,
Liver Cirrhosis
,
Jaundice
,
Polymorphism, Genetic
,
Tumor Necrosis Factor-alpha
,
Cytokines
,
Sepsis
pp.797-802
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007262339
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異常環境の中でも、肝障害と糖尿病は臨床的にもっとも頻度が高く、また治療がむずかしい病態である。個々の症例ごとにサイトカインの産生が異なり、サイトカインの遺伝子多型が関与していることも念頭に置く必要がある。肝硬変では、侵襲後の高サイトカイン血症により好中球の活性化と微小循環障害が起り、併発しやすい感染症による高エンドトキシン血症により、さらなる好中球の活性化と微小循環障害が起る。糖尿病患者では、集中的なインスリン治療による血糖管理で手術侵襲に対する合併症と死亡率を低下させることができる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007