外科的侵襲に対する生体反応の最新情報
外科侵襲とホメオスタシス
丹黒 章
1
,
岡崎 憲二
,
湯浅 康弘
,
宇山 攻
,
松岡 永
,
武知 浩和
,
山井 礼道
,
吉田 卓弘
,
長尾 妙子
,
本田 純子
,
清家 純一
1徳島大学 大学院病態制御外科
キーワード:
Cytokines
,
神経分泌系
,
ホメオスタシス
,
自然免疫
,
周術期管理
,
外科的侵襲
,
生体反応
Keyword:
Homeostasis
,
Immunity, Innate
,
Neurosecretory Systems
,
Cytokines
,
Perioperative Care
pp.809-815
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007262341
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外科侵襲が加わると局所からサイトカインが分泌され、神経内分泌反応により呼吸、循環の賦活、水分電解質、エネルギーの保持とサイトカインネットワークによる生体防御反応が働く。通常はホメオスタシスによる回復へと向かう。侵襲が高度な場合や高齢や合併症によりホメオスタシスの効率が不良な場合には全身性炎症反応症候群(SIRS)と代償性抗炎症反応症候群(CARS)が発生しやすく、感染などのsecond attackにより容易に臓器不全に移行する。患者の全身状態を考慮した低侵襲手術と巧みな術前後管理が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007