外科的侵襲に対する生体反応の最新情報
生体反応と臓器障害
板本 敏行
1
,
天野 尋暢
,
浅原 利正
1広島大学 大学院先進医療開発科学講座外科学
キーワード:
再灌流傷害
,
全身性炎症反応症候群
,
敗血症
,
Compensatory Anti-Inflammatory Response症候群
,
外科的侵襲
,
生体反応
Keyword:
Reperfusion Injury
,
Sepsis
,
Systemic Inflammatory Response Syndrome
pp.803-808
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007262340
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過度の侵襲に対する生体反応は、全身性の炎症反応が優位であれば全身性炎症反応症候群(SIRS)、全身性の抗炎症反応が優位であれば代償性抗炎症反応症候群(CARS)となる。このバランスがどちらに大きく崩れても臓器障害へと移行する。さまざまな炎症性メディエーターと活性化した白血球、血小板、血管内皮細胞の相互作用によって起る血管内皮細胞障害、微小循環障害が臓器不全発生の主因となる。さらに凝固線溶系のバランスが破綻して播種性血管内凝固症候群(DIC)を併発する。
©Nankodo Co., Ltd., 2007