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術前の腸管プレパレーション
福島 亮治
1
1帝京大学 外科
キーワード:
手術創感染
,
術前管理
,
消化器外科
,
メタアナリシス
,
予防的抗菌剤投与
,
腸洗浄
Keyword:
Preoperative Care
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Surgical Wound Infection
,
Meta-Analysis as Topic
,
Antibiotic Prophylaxis
pp.289-293
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007150003
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術前の腸管プレパレーションは、物理的に腸管内容を排泄させるmechanical preparation(MBP)と、経口抗菌薬を投与するchemical preparation(CBP)に大別される。米国CDCのSSI防止ガイドラインでは、大腸手術の術前には、これらをともに行うことが推奨されている。一方、わが国ではMRSA腸炎発生の危惧などから、MBPのみ行う施設が多い。またヨーロッパを中心とする最近の臨床研究では、MBPがむしろ縫合不全や創感染を増加させるというエビデンスがあり、その効果に疑問が投げかけられている。
©Nankodo Co., Ltd., 2007