特集 診療科別 プロが示す『抗菌薬適正使用』の理論と実践
消化器外科
丸山 弘
1
,
吉田 寛
1日本医科大学多摩永山病院 外科
キーワード:
腸内細菌科感染症
,
胃切除
,
肝切除
,
結腸切除
,
抗細菌剤
,
手術創感染
,
消化器外科
,
食道切除
,
膵頭十二指腸切除
,
微生物薬物感受性試験
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
予防的抗菌剤投与
,
直腸切除
,
抗菌薬適正使用支援
,
胆道再建術
,
腹膜炎-穿孔性
Keyword:
Antimicrobial Stewardship
,
Proctectomy
,
Anti-Bacterial Agents
,
Enterobacteriaceae Infections
,
Gastrectomy
,
Colectomy
,
Hepatectomy
,
Microbial Sensitivity Tests
,
Surgical Wound Infection
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Esophagectomy
,
Cholecystectomy, Laparoscopic
,
Antibiotic Prophylaxis
pp.21-26
発行日 2018年3月10日
Published Date 2018/3/10
DOI https://doi.org/10.34426/J03177.2018175076
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消化器外科手術では術後SSIの発症が他の外科手術よりも多く発症する。術野汚染菌は腸管由来の腸内細菌が主で、手術部位により異なる。予防抗菌薬の選択は手術部位により変える必要がある。投与期間は耐性菌の出現を考慮し、手術侵襲の高い手術で長くて48時間までである。重症の腹膜炎などの治療抗菌薬は、対象となる起炎菌が多種にわたるため、カルバペネム系抗菌薬など強力かつ広域スペクトラムを有する薬剤が必要である。しかし長期投与は耐性菌の出現や院内伝搬の恐れが出てくるので、早期の適正なde escalationが必要である。迅速診断としてグラム染色の利用とアンチバイオグラムの組み合わせで積極的なde escalationが有用である。
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