3次元画像による手術支援
仮想内視鏡の開発と実用化 MR virtual endoscopyによる胆・膵疾患の診断
小林 謙之
1
,
里村 仁志
,
佐々木 欣郎
,
砂川 正勝
,
比企 太郎
,
岡田 吉隆
,
小黒 清
,
加藤 人司
,
小林 謙一
,
木村 友昭
,
宇賀神 誠
1獨協医科大学 第一外科
キーワード:
MRI
,
総胆管嚢胞
,
癒着
,
診断用機器
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
三次元イメージング
,
磁気共鳴胆道膵管造影
,
胆石
,
信号雑音比
Keyword:
Tissue Adhesions
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Choledochal Cyst
,
Cholecystectomy, Laparoscopic
,
Diagnostic Equipment
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Gallstones
,
Cholangiopancreatography, Magnetic Resonance
,
Signal-To-Noise Ratio
pp.27-35
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007098907
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近年の磁気共鳴胆管膵管造影(MRCP)撮像は2D-prospective acquisition correction(2D-PACE)法の開発と3D-turbo-spin echo(3D-TSE)法の併用により、膵・胆道系のMR画像解像度は格段に進歩した。当院では2005年4月以降同手法を併用し、現在までに50例(内訳:胆石・総胆管結石症例36例・胆管癌6例・総膵炎4例・胆管嚢腫2例・膵管内乳頭粘液性腫瘍1例・膵臓癌1例)に対してMRI画像生データをもとにMPR,MIP,VRによる再構成画像とVE法による管腔内画像を生成し、画像精度について検討した。VEによる胆管描出能は胆嚢管81.4%、左右肝管97.7%、肝内胆管88.4%であった。胆嚢摘出術症例におけるconventional MR/MRCP法による胆嚢管分岐部描出率は13/25例(52.0%)、3D-TSE併用MR/MRCP+VE法における描出率は23/25例(92.0%)と良好であった。本法は、術前のより正確な解剖学的評価を可能にし、術中判断に委ねられていた胆嚢管切離行程を術前からより正確にシミュレーションでき、腹腔鏡下胆嚢摘出術遂行の安全性が増すものと考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007