胆管結石の治療
胆管結石の画像診断
潟沼 朗生
1
,
金 俊文
,
矢根 圭
,
永井 一正
,
高橋 邦幸
,
真口 宏介
1手稲渓仁会病院 消化器病センター
キーワード:
画像診断
,
感度と特異度
,
MRI
,
超音波診断
,
胆管炎
,
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
,
超音波内視鏡検査
,
磁気共鳴胆道膵管造影
,
胆石
,
管腔内超音波診断
,
腹部CT
Keyword:
Cholangitis
,
Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde
,
Diagnostic Imaging
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Sensitivity and Specificity
,
Ultrasonography
,
Endosonography
,
Gallstones
,
Cholangiopancreatography, Magnetic Resonance
pp.21-28
発行日 2016年12月20日
Published Date 2016/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017129536
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胆管結石は,胆石全体の約20%を占め,発熱,腹痛,黄疸などがおもな症状であるが,無症状例も存在する.胆管結石により,胆管炎の原因となり,重篤な状態となりうる危険があるため,正確な診断と,適切な治療を行わなければならない.胆管結石の存在診断は,臨床所見ならびに血液生化学検査から胆管結石を疑い,その後,画像診断にて結石の有無を確認する.結石の存在診断のための画像診断はUS,CT,MRI/MRCP,EUS,ERCP,IDUSがある.このうち,結石を疑い最初に施行すべき検査はUSならびにCTであるが,US単独では胆管結石の指摘は困難な場合も多く,また腹部CTのみでも指摘困難なものも存在する.このような症例にはMRCPあるいはEUSが必須であり,胆管結石指摘困難例では必要不可欠の検査法である.ERCPは,現在は結石除去の治療適応に対して行われており,診断的な適応とはならない.また,ERCPに引き続き施行されるIDUSも,ERCPにより結石が確認できない場合に対して施行されている.胆管結石の多くは,内視鏡的結石治療が第一選択となっており,正確な画像診断のもと,ふさわしい時期に治療介入を行うことが不可欠である.
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