胃癌の外科 最近の諸問題
Helicobacter pyloriと胃癌
福澤 誠克
1
,
斉藤 大三
1国立がんセンター中央病院 内視鏡部
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
胃腫瘍
,
腫瘍過程
,
介入研究
,
治療成績
,
除菌療法
Keyword:
Neoplastic Processes
,
Stomach Neoplasms
,
Treatment Outcome
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
pp.1653-1659
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007069233
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疫学的研究、動物実験、臨床研究によりHelicobacter pylori(H.pylori)感染と胃癌発生との関連は強く示唆され、「除菌により胃癌発生を抑制しうるか否か」という問いに対する研究結果も近年、世界各国で報告されてきた。しかし胃発癌にはH.pylori自体、宿主、環境の3因子の相互作用の研究が必要であり、その研究は自国のものでなければ意味がない。日本における介入研究(JITHP)もようやく終了し、最終的な成績ではないが、本稿にて紹介した。H.pyloriの除菌は胃前癌状態を低率ながら改善し、ひいては胃発癌の予防に有用と考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2006