発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006291056
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2006年3月に発行された『大腸癌取扱い規約(第7版)』の改定内容について,おもなものを詳述した.この改定の目的は従来不合理であった規約の問題点の解消と,TNM分類との整合性を可及的にとって,国際的な討論の場で日本の大腸癌取扱い規約を使用できるようにすることであった.pSEとpSiがT4であり,また直腸のpA(+)がT3で,極端に数の少ないpAiがT4であるという不合理は残った.リンパ節分類では名称を統一するとともに,旧分類の1群と2群の腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移リンパ節数を3個と4個でn1,n2を分け,3群として主リンパ節の根部リンパ節は残して,さらに直腸の側方リンパ節はすべて3群とした.肝転移は新しくgrade分類を採用した.stage分類に関してはTNMの新しい改定で再びかなりの差が生じたが,新取扱い規約分類がはるかに優れているものと考えられる
©Nankodo Co., Ltd., 2006