発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006078606
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病名告知について患者にアンケート調査を行った.1997年1月~2004年12月に大腸癌の診断で手術を受けた症例を対象とした.術前に本当の病名を知りたいと135名中89%が答え,退院までに52名中90%がショックから立ち直っていた.再発に関しては,短期(術後1年以内:127例),中期(術後1~4年:59例),長期(術後4年以上:40例)とも約60%が不安であると答え,不安の内容はいずれにおいても家族に関するものが最多であった.また,時間の経過と共に死に対する不安は減少し,社会生活に対する不安が増加した.告知されて良かったことは,各期とも「自ら(治療に)参加できる」「治療への理解」「不安が癒える」「家族への責任」が約90%を占めていた.今後の治療困難な再発に対する告知については,家族が告知に反対であっても自己責任で知りたいと各期各々62%,53%,75%が答えた.告知されたことによる不満はみられなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2005