発行日 2005年5月20日
Published Date 2005/5/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2005153415
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【研究目的】がん患者の看護に携わっている看護師の代替的治療についての経験と,それに対する意識を明らかにする.【研究方法】対象者は,がん看護の経験をもつ看護職者251名であった.女性249名(99%),年齢は22~60歳,平均年齢は37歳であった.調査者が作成した質問紙を用い,データを収集した.質問項目は,対象者の背景,代替的治療であると認識している方法,患者が実施していた代替的治療,代替的治療に関する経験など17項目であった.【結果】対象者が認識していた代替的治療は,丸山ワクチン193名(76.9%),アガリクス153名(61%),霊芝117名(46.6%)などであり,61種類であった.131名(52.2%)が患者から相談を受けた経験をもっており,その内容は「効果やその内容」「病院治療との併用に関して」などであった.代替的治療の問題点として「病院治療の中断,代替的治療の優先」「効果の不確かさ,疑問」「患者に心配なことが生じる」「患者の意思というより家族の希望」「家族の負担」「実施上の問題」「ターミナル期の問題」「患者・家族と医療者との価値観の相違」の8つが明らかになった.11名(4.4%)が代替的治療を患者に紹介・勧めた経験をもっており,勧めた内容は,マッサージ,音楽療法,リラクセーションなどであった
©Nankodo Co., Ltd., 2005