発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004272421
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大腸癌手術症例40例を対象に,告知されたことにより患者は退院時に何を得たのか,また,告知の外科的治療に対する影響について調査・検討した.初診時アンケートで,26例が病気の詳細を知りたいと答えた.難治性でも本当の病名が知りたいと33例が解答し,家族が告知を反対しても,真実が知りたいと23例が答えた.退院時アンケートでは,18例が外来で,9例が入院後の手術前に告知されていた.14例が癌と知ったときのショックが強かったとした.ショックから立ち直った時期は,手術前に13例,手術後までに26例であった.癌を告知するタイミングとして点入院にかかわらず術前に施行することが望ましいと考えられた.癌を告知することにより,患者・家族と医療従事者が共通した治療目標を持つことができ,より良好なインフォームド・コンセントにつながると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004