発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005187618
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肝門部胆管癌における外科切除術式は左側肝切除の拡大左葉切除,左3区域切除と右側肝切除の拡大右切除,右3区域切除に加えて中央側を切除するS1切除およびS1+S4切除という肝実質温存肝切除が選択しうる.多くの症例では,癌の胆管進展範囲および脈管進展度から右側か左側の肝切除を選択せざるをえない場合がほとんどである.しかし,肝門部に比較的癌腫が限局し周囲の脈管侵襲もない症例において,とくにハイリスク症例においては肝実質温存肝切除を選択することにより手術根治性を低下させることなく術後高ビリルビン血症の発生を抑制して,拡大肝葉切除術と同等の予後を得ることができることが示された.肝実質温存肝切除術は肝門部胆管癌の外科切除術式の一オプションとして意義あるものと考えられた
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