【肝切除における血管合併切除とその成績】 血管合併切除の長期予後と予後からみた手術適応 肝動脈･門脈浸潤を伴った肝門部胆管癌

肝門部胆管癌の血管浸潤例に対する血管合併切除再建を伴う肝切除例は,血管非合併切除例に比してその成績は明らかに不良であるが,著者らの施設での外科切除を行わない非切除例においての予後は2年以上の生存例はみられず,血管合併切除群のほうが良好な予後が得られているのは明らかである.しかし血管合併切除再建群においても,肝動脈合併切除例は著者らの施設のデータにおいても長期生存例はなく,合併症発生率の高さからみてもその適応は慎重にすべきと考えられる