発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004301621
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腹部大動脈瘤(AAA)手術患者94例の治療成績を調査すると共に,悪性腫瘍の合併頻度や悪性腫瘍の存在が長期成績に及ぼす影響を明らかにした.手術術式は全例グラフト置換術であった.短期的な術後合併症としては腸閉塞が4例,結腸壊死が2例,後腹膜血腫が2例,創離開が1例認められた.在院死亡は2例にみられた.悪性腫瘍の合併は全体として17例に認められた.長期成績は3年生存率86.8%,5年生存率67.1%であった.悪性腫瘍の有無別に生存率を比較すると,悪性腫瘍非合併例では3年生存率89.9%,5年生存率73.9%であるのに対して,悪性腫瘍合併例では各72.4%,36.2%と有意に予後不良であった.尚,94例中15例が死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2004