発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005007508
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下部直腸癌に対して,J型結腸嚢作製,経肛門的吻合術に伴い一時的回腸ストーマを受け,これを閉鎖した経験のある患者15例を対象に,人工肛門閉鎖後にアンケート調査を施行した.回腸ストーマ造設術は,超低位前方切除術に続いて全て同一術者によりなされた.手術前には100%で人工肛門の説明で人工肛門がどのようなものか理解できたとしていたが,はじめて自分の人工肛門をみてショックを感じたものが80%であった.73%が自分でパウチ交換が可能であり,造設部位に不満がみられたのは27%であった.合併症として人工肛門周囲の皮膚炎が53%に認められた.人工肛門からの便もれによる不快な経験は53%で,においもれによる経験は13%であった.人工肛門のために外出の制限が生じた経験が13%に認められた.人工肛門の閉鎖は100%で待ち遠しく,閉鎖後は100%で安堵し,また肛門を大切に感じたと答えた.そして60%で専門的なストーマ外来を必要と答えていた
©Nankodo Co., Ltd., 2004