発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004194114
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66歳男性.患者はD2郭清を伴う低位前方切除術後35日目(退院後8日目)に排便が停止し,腹痛の増強で受診となった.X線では結腸全体に腸内容物が充満し,立位で結腸鏡面像を認め,大腸内視鏡では吻合部は白色調で著明な浮腫を伴い,ほぼ完全な狭窄を認めた.これらの所見より,術後の吻合部狭窄によるイレウスと診断し,経肛門的イレウスチューブを留置し,微温湯による腸管洗浄で腸管の減圧を行い,C.R.E WGバルーンカテーテルで内視鏡的バルーン拡張術を計3回行ったところ,吻合部の口径が20mmに保たれたのを確認し,27日目に退院となった.以上,本症例からも,本拡張方法は術後早期の吻合部狭窄に対して非常に有用だと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004