鏡視下手術におけるcontroversy 積極的な立場vs慎重な立場
直腸癌に対する低位前方切除術 慎重な立場
吉村 哲規
1
,
樋口 哲郎
,
安野 正道
,
榎本 雅之
,
杉原 健一
1東京医科歯科大学 腫瘍外科
キーワード:
術後合併症
,
直腸腫瘍
,
腹腔鏡法
,
低位前方切除
Keyword:
Laparoscopy
,
Postoperative Complications
,
Rectal Neoplasms
pp.658-662
発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007243110
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直腸癌に対する低位前方切除術について、開腹手術と腹腔鏡下手術とを比較・検討した。術後早期のQOLは、開腹手術の在院日数の短縮に伴い、差は認めなくなった。リンパ節転移は、腹腔鏡下手術の適応症例でも開腹手術と同等に認めた。直腸癌に対する腹腔鏡下手術では、側方郭清も含め開腹手術と同等のリンパ節郭清が必要で、SE/A以深症例では腫瘍近くの操作は困難である。直腸癌に対し腹腔鏡下手術の適応を拡大するには相応の治療成績と手技の工夫、器械の改良が必要と思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007