発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003308847
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54歳女.2年前より上腹部に認めた腫瘤が徐々に増大し,2001年4月白線ヘルニアと診断された.同年8月入院時,剣状突起と臍のほぼ中間に7×7cm大の腫瘤を認め,腹圧をかけるとその存在は著明になり,仰臥位で圧迫すると縮小した.腹部CT検査では上腹壁正中から内部索状影を伴う脂肪濃度が脱出しており,大網の脱出を伴う白線ヘルニアと診断された.手術所見では白線上に2cm大のヘルニア門を有し,6cm大の腹膜前脂肪に覆われたヘルニア嚢を皮下に認めたが,ヘルニア内容は確認できなかった.ヘルニア嚢を切除後,腹膜を連続縫合,白線を結節縫合し周囲の腱膜と固定した.術後経過は順調で術後6ヵ月現在再発は認めていない
©Nankodo Co., Ltd., 2003