発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003141073
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多発肝転移(H3)を伴う上行結腸癌の56歳女性,下大静脈浸潤を呈した多発肝転移(H2)を伴う上行結腸癌の68歳女性,右Glisson本幹に浸潤した多発肝転移(H2)を伴う下行結腸癌の70歳男性に対して,腹腔鏡補助下大腸切除術兼胆嚢摘出術および肝動注療法を行った.手術時間は極端に長くはなく,非侵襲的治療が可能であった.胆嚢摘出の時間は,炎症の無い胆嚢摘出術としては若干長かった.大腸癌に対しては,全例にD2郭清を行い,術後の治療対象を肝転移巣のみにできた.術後経過は全例が良好であった.腹腔鏡補助下大腸切除術兼胆嚢摘出術および肝動注療法は,切除不能肝転移を伴った大腸癌の治療法として選択肢の一つとなりうると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2002