発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002093737
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38歳女.左大腿部の腫瘤に気付くも放置していた.近医受診し,悪性リンパ腫を疑われ,受診した.腫瘍摘出術の病理組織検査所見で,B cell lymphoma,diffuse large cell typeと診断した.その後,CHOP 4クールの化学療法と,計40Gyの放射線療法を施行し,緩解状態となり,経過観察中であった.その後,意識障害が出現し,頭部MRI検査により脳腫蕩が見つかり,放射線療法を施行し縮小した.左乳腺腫瘤を指摘され精査目的で入院した.画像所見などからclass V(adenocarcinoma)と診断した.細胞診所見より乳癌,臨床経過より悪性リンパ腫の乳腺転移を考え,胸筋温存の非定型的乳房切除術とリンパ節郭清術を施行した.病理組織学的所見は,B cell lymphomaの乳腺転移であった.リンパ節転移はなかった.現在,再発はなく内科外来にて化学療法を施行中である
©Nankodo Co., Ltd., 2001