発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001232295
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27歳女.右季肋部痛を主訴とした.腹部CTにより脾臓に腫瘤を認め,壁の一部に石灰化を認めた.腫瘍マーカーでは,CA19-9が高値であった為,単房性脾嚢胞の診断で,laparoscopic dome resectionを施行した.病理組織学的所見では,嚢胞壁は膠原線維より構成され,一部扁平上皮に被覆されており,真性脾嚢胞と診断された.悪性所見は認めなかった.退院3ヵ月後,腹部CTで脾内部に嚢胞の再発を認めた.退院7ヵ月後のCA19-9は正常化し,USでは嚢胞を認めたが,内容液はhyperechoicなfluidと異なり,hypoechoicなfluidとなっていた.術後11ヵ月目の現在,症状の出現はなく,経過観察中である.再発原因は切開した嚢胞壁が癒合閉鎖し,その内腔に嚢胞液が再貯留したことが疑われた
©Nankodo Co., Ltd., 2001