発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001179479
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骨盤内臓器全摘術(TPE)17症例について検討した.適応決定は,進行直腸癌ないしはS状結腸癌で周辺臓器への浸潤が存在するか,浸潤が否定しえないもので,遠隔転移や腹膜播種および腹部大動脈リンパ節転移を認めない症例とした.5年生存率は65.7%で,初発TPEの5年生存率は83.3%,再発TPEの5年生存率は0%であった.リンパ節転移は5例(29%),転移陽性群の5年生存率は41.6%で,転移陰性群の5年生存率は77.1%であった.合併症発生率は10例(59%)であった.術後在院日数は74±36日であり,通常の直腸切断術例に比べ遷延化を認めた.術後合併症の出現と在院日数の関係は,回腸尿管縫合不全,ileoanal fistulaの併発により在院日数の著明な遷延化を認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2001