臨床経験
小児期に診断されたLoeys-Dietz症候群
菅原 正明
1
,
小熊 文昭
,
平原 浩幸
1長岡赤十字病院 心臓血管外科
キーワード:
動脈管開存
,
三次元イメージング
,
人工弁置換術
,
遺伝学的検査
,
心臓弁形成術
,
大動脈置換術
,
Loeys-Dietz症候群
,
胸部CT
,
動脈瘤縫縮術
,
Transforming Growth Factor-Beta Type II Receptor
Keyword:
Ductus Arteriosus, Patent
,
Genetic Testing
,
Heart Valve Prosthesis Implantation
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Loeys-Dietz Syndrome
,
Cardiac Valve Annuloplasty
,
Transforming Growth Factor-beta Type II Receptor
pp.750-754
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016323938
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Loeys-Dietz症候群(LDS)は、血管系と骨格系に特徴的な症状を伴うMarfan症候群類縁疾患であり、トランスフォーミング増殖因子βI型/II型受容体遺伝子(TGFBR1/TGFBR2)の変異による遺伝子病であることが明らかにされている。今回、特徴的な身体所見からLDSと診断した小児例2例を経験した。いずれも手術的治療を行い、1例はTGFBR2の変異も確認できた。両例の詳細を提示し、文献的考察を加えた。症例1は17歳男、低身長、手指の伸展制限、内反足、肺動脈弁閉鎖不全、大動脈弁閉鎖不全、肺動脈主幹部瘤、上行大動脈瘤、眼間開離、二分口蓋垂などを認めた。症例2は生後3ヵ月の女、内反足、両側鼠径ヘルニア、心室中隔欠損、動脈管開存症、眼間開離、下顎後退、二分口蓋垂などを認め、遺伝子検査でTGFBR2の変異が確認された。
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