臨床経験
Bentall手術後における一時的心外膜ペーシングリードの人工血管内迷入
松崎 雄一
1
,
冨岡 秀行
,
笹生 正樹
,
小林 慶
,
東 隆
,
齋藤 聡
,
青見 茂之
,
山崎 健二
1東京女子医科大学 心臓血管外科
キーワード:
異物移動
,
心臓損傷
,
人工心臓ペーシング
,
人工ペースメーカー
,
機器機能不全
,
人工器官機能不全
,
人工血管
,
体内埋込み具の除去
,
Bentall手術
,
胸部CT
,
大動脈弁輪拡張症
Keyword:
Blood Vessel Prosthesis
,
Cardiac Pacing, Artificial
,
Heart Injuries
,
Foreign-Body Migration
,
Equipment Failure
,
Pacemaker, Artificial
,
Prosthesis Failure
,
Device Removal
pp.746-749
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016323937
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Bentall手術後、心嚢内に遺残した一時的心外膜ペーシングリード(TPL)が人工血管内に迷入するという稀な症例を経験したので、文献的考察を加えて報告した。TPLは一般に脱落防止のために心臓側にリードを長めにおいてくる。本例ではその余りの部分が拍動によって伸ばされ、閉胸後にTPLの断端が上行大動脈の人工血管に接する形となり、TPLの先端と人工血管壁が長時間たえず衝突を繰り返し、人工血管置換後の空気抜きのために作成した穴の跡から迷入していった可能性が考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2016