感染性心内膜炎の外科治療
活動期感染性心内膜炎に対する外科手術 脳合併症を有した症例の予後
岡本 祐樹
1
,
山本 和男
,
杉本 努
,
浅見 冬樹
,
木村 光裕
,
長澤 綾子
,
白岩 聡
,
吉井 新平
1立川メディカルセンター立川綜合病院 循環器・脳血管センター心臓血管外科
キーワード:
死亡
,
術後合併症
,
心エコー図
,
心臓外科
,
心内膜炎-感染性
,
脳梗塞
,
脳出血
,
後向き研究
,
治療成績
,
Kaplan-Meier法
,
治療までの期間
Keyword:
Death
,
Endocarditis, Bacterial
,
Echocardiography
,
Cardiac Surgical Procedures
,
Postoperative Complications
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Brain Infarction
,
Intracranial Hemorrhages
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Time-to-Treatment
pp.888-893
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016019415
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2002年1月~2014年8月に脳合併症を有した活動期感染性心内膜炎(IE)に対し、2週間以内に手術を行った早期群10例(男8例、女2例、平均年齢60.4±16.7歳)と、2週間以降に手術を行った晩期群7例(男6例、女1例、平均年齢61.6±8.7歳)の手術・遠隔成績を比較検討した。早期群の脳梗塞1例と晩期群の脳出血2例では開頭術を先行した。在院死亡は早期群1例(急性呼吸窮迫症候群)、晩期群1例(消化管出血)であった。晩期群の1例で術後脳合併症が増悪した。Kaplan-Meier法による早期群・晩期群の8年生存率はそれぞれ90%・86%で、2群間に有意差は認めなかった。以上、活動期IEで脳合併症発症早期に外科手術を行っても術後悪化は認めず、開頭術を先行した症例の予後も良好であった。
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