心・大血管疾患合併肺癌の治療戦略 虚血性心疾患
虚血性心疾患合併肺癌例の周術期管理と手術成績
眞木 充
1
,
坪地 宏嘉
,
遠藤 哲哉
,
遠藤 俊輔
1自治医科大学附属さいたま医療センター 呼吸器外科
キーワード:
Aspirin
,
Heparin
,
狭心症-異型
,
バルーン冠動脈形成術
,
術後合併症
,
ステント
,
多剤併用療法
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
冠状動脈バイパス術
,
時間因子
,
失血-外科
,
心筋虚血
,
後向き研究
,
治療成績
,
周術期管理
,
冠状動脈狭窄症
,
休薬
Keyword:
Coronary Artery Bypass
,
Angina Pectoris, Variant
,
Aspirin
,
Drug Therapy, Combination
,
Heparin
,
Lung Neoplasms
,
Postoperative Complications
,
Pneumonectomy
,
Retrospective Studies
,
Time Factors
,
Stents
,
Angioplasty, Balloon, Coronary
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Myocardial Ischemia
,
Perioperative Care
,
Coronary Stenosis
pp.271-277
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015206407
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
虚血性心疾患(IHD)合併肺癌例の周術期管理と手術成績について検討した。術前にIHDを指摘された原発性肺癌49例を対象とした。PCI非施行例の1例で術関連死があり、このほか冠攣縮によるAMIを1例、収縮性心膜炎を合併し心室細動から心停止にいたり心肺蘇生により回復した1例を経験した。PCI施行例については重大な心合併症の発症はなかった。アスピリンを中止せず手術に臨んだ症例やヘパリン化を行った症例についても、術中出血量の有意な増加はなく、術後再出血などの合併症も認めなかった。ただし広範かつ強固な癒着がある症例については、アスピリンを継続して手術を行った場合に止血に難渋することがあり、既往歴や画像所見から癒着が予想される症例ではアスピリンの中止も検討する必要があった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015