心・大血管疾患合併肺癌の治療戦略 周術期管理
心疾患合併原発性肺癌手術-特に抗血栓療法について
石橋 洋則
1
,
瀬戸 克年
,
小林 正嗣
,
大久保 憲一
1東京医科歯科大学 呼吸器外科
キーワード:
Aspirin
,
Heparin
,
Warfarin
,
血栓症
,
術後合併症
,
術前管理
,
心臓疾患
,
心房細動
,
投薬計画
,
入院期間
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
失血-外科
,
心筋虚血
,
治療成績
Keyword:
Aspirin
,
Atrial Fibrillation
,
Drug Administration Schedule
,
Heparin
,
Heart Diseases
,
Length of Stay
,
Lung Neoplasms
,
Postoperative Complications
,
Preoperative Care
,
Pneumonectomy
,
Thrombosis
,
Warfarin
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Myocardial Ischemia
pp.244-248
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015206402
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心疾患合併原発性肺癌手術における抗血栓療法について検討した。心疾患を有する原発性肺癌53例を対象とした。心疾患は、虚血性心疾患33例と最も多く、次いで心房細動が14例、虚血性心疾患+心房細動4例であった。虚血性心疾患の治療は、冠状動脈ステント術19例、冠状動脈バイパス術7例、その他、薬物療法や経過観察11例であった。抗凝固療法は42に行われ、アスピリン単剤18例、ワーファリン単剤8例、2剤以上は16例で、術前ヘパリン化は19例であった。心疾患合併群と非合併群との比較では、心疾患群は高齢で男性が多い他は、手術時間、出血量、胸腔ドレーン留置期間に有意差は認めなかったが、術後入院期間は心疾患合併群で有意に長かった。術後血栓症は心疾患合併群で多い傾向が認められた。
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