低侵襲心臓・大血管手術
嚢状弓部大動脈瘤に対する瘤内塞栓併用胸部ステントグラフト内挿術
近藤 俊一
1
,
片田 芳明
,
坪井 栄俊
,
中村 健
,
高野 智弘
,
六角 丘
,
入江 嘉仁
,
横山 斉
1いわき市立総合磐城共立病院 心臓血管外科
キーワード:
Enbucrilate
,
エチヨード化油
,
ステント
,
塞栓術
,
化学塞栓療法
,
大動脈瘤-胸部
,
治療成績
,
ステントグラフト内挿術
,
コイル
Keyword:
Embolization, Therapeutic
,
Ethiodized Oil
,
Enbucrilate
,
Stents
,
Treatment Outcome
,
Chemoembolization, Therapeutic
,
Aortic Aneurysm, Thoracic
pp.49-54
発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015137417
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弓部大動脈領域の胸部ステンドグラフト内挿術(TEVAR)において、短いランディングゾーンでのTEVARを確実に行うために瘤内塞栓し、良好な結果を得たので報告した。対象は、瘤内コイル塞栓併用TEVARを行った7例(全例男性、平均76.9歳)で、全例動脈硬化性真性嚢状瘤の症例であった。方法は、事前に対側大動脈に4もしくは5Frロングシースを刺入し、カテーテルを用いて、瘤内までガイドワイヤーにて誘導し、そのカテーテル内にマイクロカテーテルを挿入し、瘤内に十分に余裕をもって留置した。次にそのマイクロカテーテルを用いて、デタッチャブルコイルを瘤内に挿入・塞栓した。NBCA+lipiodorを注入後、マイクロカテーテルの接着防止のため素早くマイクロカテーテルを抜去した。その結果、全例、エンドリーク、瘤の拡大なく、瘤の隔離が可能で、その後も経過良好で大動脈関連合併症も認められなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015