発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014298163
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74歳男。倦怠感を主訴とした。2年前に冠状動脈2枝病変および僧帽弁閉鎖不全(MR)に対して、左内胸動脈(LITA)-左前下行枝および大伏在静脈グラフト(SVG)で対角枝及び後側壁枝への冠状動脈バイパス術と弁輪形成術を併施したが、術後3ヵ月に心尖部の収縮期雑音とMR(III/IV度)の再発を認め、術後1年半にはMRと三尖弁閉鎖不全が進行し、動悸と全身倦怠感が増強したため、手術適応と判断した。冠状動脈CTではバイパスグラフトは良好に開存していたが、LITAは一部正中に近接し、SVGは胸骨下を横切っており、右室前面および上行大動脈と胸骨間に間隙を認めた。そこで、direct vision retro-sternal dissection法により胸骨を再切開して僧帽弁置換術を行い、良好な結果が得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014