発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014177016
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16歳男。右胸痛に対し近医を受診、右気胸と診断されるも自己判断で受診を遅らせ、今回、左胸痛と呼吸困難で著者らの施設へ救急搬送された。所見では顔色不良で四肢に冷汗を認め、意識は清明だが発語は弱かった。また、胸部X線ではII度の自然気胸ほか、CTでは両側肺尖に肺嚢胞を認められた。以上より、本症例は両側同時自然気胸(SBSP)と診断され、両側胸腔ドレナージを行なったところ、両側胸腔ドレーンからは気漏が認められたが、胸腔ドレナージ後にはSpO2は回復した。そこで、体位変換を行う側臥位両側一期的手術が施行されたが、手術は気漏の多い右側から胸腔鏡手術を開始して右側肺嚢胞を切除し、次いで体位を変換して左側肺嚢胞を切除した。その結果、患者の経過は良好であった。
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