発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014065764
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79歳女。21年前に右前額部皮下腫瘍に対して切除術を施行され、このとき組織診断は行われていなかった。13年前から同部位に結節が出現し、徐々に増大傾向を示したため12年前に皮下腫瘤摘出術を施行され、皮膚原発の腺様嚢胞癌(ACC)と診断された。その後5年間経過観察され、再発なく治癒と診断されていたが、今回、気管支炎症状にて近医受診した際に胸部CTで両側多発結節を認められ、精査加療目的で当科に紹介された。胸部X線で右上・左上下肺野に結節影を認め、胸部CTで両側肺野末梢に腫瘤陰影を計3ヶ所認めた。左肺S3の腫瘤に対して超音波ガイド下針生検を行い、ACCと組織診断された。臨床的に皮膚原発ACCの肺転移と診断して切除術を行い、切除標本の病理組織所見からACCと確定診断した。
©Nankodo Co., Ltd., 2013