特集 顔の結節
臨床例
fibrous forehead and scalp plaquesを有した結節性硬化症
根岸 亜津佐
1
,
栗原 正利
,
溝渕 輝明
,
石河 晃
,
岩渕 千雅子
1日産厚生会玉川病院 皮膚科
キーワード:
顔面腫瘍
,
結節性硬化症
,
腎臓腫瘍
,
鑑別診断
,
生検
,
線維腫
,
額
,
皮膚疾患-顔面
,
皮膚腫瘍
,
血管線維腫
,
丘疹
,
皮膚鏡検査
,
膠原線維
Keyword:
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Facial Dermatoses
,
Facial Neoplasms
,
Forehead
,
Fibroma
,
Kidney Neoplasms
,
Skin Neoplasms
,
Tuberous Sclerosis
,
Angiofibroma
,
Dermoscopy
pp.1177-1180
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018058685
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<症例のポイント>結節性硬化症(tuberous sclerosis complex、以下、TSC)は全身の過誤腫を特徴とする常染色体優性遺伝性疾患で知能低下、てんかん、顔面angiofibromaを三主徴とする。皮膚病変としては生下時の白斑、年齢とともに増加する顔面angiofibromaのほか、fibrous forehead and scalp plaquesも重要である。今回、幼少期には顔面の皮疹でTSCを疑われるも診断に至らず、腎血管筋脂肪腫からの腎出血と気胸を発症し、angiofibromaおよびfibrous forehead and scalp plaquesを有することからTSCと確定診断した症例を経験した。成人以降では、生命予後を左右する合併症として、腎血管筋脂肪腫や肺リンパ脈管筋腫症(lymphangioleiomyomatosis、LAM)があり、他科との連携が必要である。
Copyright© 2017 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.