発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013305786
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症例は27歳女性で、10歳時にTurner症候群と診断されていた。上肢高血圧の精査で大動脈縮窄症を指摘され、胸部造影CTで左総頸動脈分枝後の大動脈弓部が低形成で、左鎖骨下動脈分枝直後の下行大動脈に限局性の高度大動脈狭窄を認め、顕著な側副血行路の発達がみられた。血管内治療を選択し、右上腕動脈からラジフォーカスガイドワイヤーを縮窄部を通して順行性に進め、大腿動脈のシースから引き出した。このガイドワイヤーをアンプラッツスーパースティッフガイドワイヤーに交換し、これに沿って逆行性にバルーンカテーテルを挿入し、縮窄部を越えて通過させた。限局性の狭窄部を6mm、続いて8mmバルーンで拡張し、9mm×25mmのエクスプレスバスキュラーLDステントを留置した。狭窄部の十分な拡張が得られ、右上肢と下肢の血圧差が10mmHg以下となったことを確認した。術後7病日に退院し、早期に仕事に復帰できた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013