発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012314029
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77歳男。肺腺癌に対する胸腔鏡下左肺下葉切除術後10日に発症した左肺下葉気管支(B6)の断端瘻に対し、膿胸腔の開窓術を施行した。開窓部のガーゼよりメチシリン耐性黄色ブドウ球菌が検出され、閉鎖術を施行することとなった。閉鎖術の7日前より、免疫栄養剤ArginaidとMEINの経口摂取を開始した。また、3日前より抗生物質の投与を開始し、術後7日まで投与した。閉鎖術は広背筋筋弁により膿胸腔を充填して、筋肉充填部と皮下に各々ドレーンを留置し、創を閉鎖した。術後9、10日にそれぞれドレーンを抜去したが、いずれのドレーンの先端部からも細菌は検出されなかった。手術当日の夕方より栄養剤投与を再開し、術後10日目のドレーン抜去をもって免疫栄養剤の投与も中止した。全身状態は良好で、術後18日に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012