発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005223324
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安価で簡便に施行可能なグラフトから冠状動脈末梢への一時的なシャントを考案した.症例として,血行動態が不安定で,内胸動脈-左前下行枝吻合後も次の吻合を行うことが困難であった急性冠症候群に対する心拍動下冠状動脈バイパス術の3症例を取りあげた.方法は挿入が容易で,十分な血流が得られ,グラフトや冠状動脈内膜の損傷の危険が少ないように,大伏在静脈と#3の吻合に比較的大径のチューブを用いたグラフト-冠状動脈シャントを応用した.全例,術中の血行動態を維持することが可能であり,術後経過は良好であった.術後造影では吻合部とその近傍に狭窄は認められず,社会生活に復帰となった
©Nankodo Co., Ltd., 2005