発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009296141
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2004~2007年末にSPY術中イメージングシステム(SPY)によるグラフト開存性の評価と術後の血管造影(angio)を比較検討した。SPYによる術中グラフトイメージングを行った冠状動脈バイパス術(CABG)100例287吻合を対象とした。CABGは心拍動下CABG(OPCAB)57例、on-pump CABG 43例であった。術後3~10(平均6.8)日目に術後angioを行った。SPY所見による術中吻合やり直しは10例13吻合であり、術後angio上で全て良好な開存を示した。術後angio上で狭窄のないグラフト開存率は96.2%であった。グラフト不全は11吻合で、SPY所見で良好と判断したにもかかわらずグラフト開存に繋がらなかったものが8吻合、SPY所見が不良であったが再吻合しなかったのは3吻合であった。この3吻合はいずれも狭小なLCXへの吻合であり再吻合に適切な部位がないと判断したためであった。総じてSPYによる術中評価は早期グラフト開存に有用と考えた。
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