発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009150020
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50歳男。筋萎縮性側索硬化症と診断され、入退院を繰り返した。呼吸困難が出現した際の胸部X線像にて左気胸を認めた。気胸発症後ただちに左第4肋間前腋窩線よりトロカールを留置して持続吸引を開始した。空気漏れが持続するため、手術を施行した。術後3日目より左肺の虚脱が出現し、左胸腔ドレーンからの空気漏れの程度が増悪した。術後6日目に右気胸を発症し、右胸腔にも右第7肋間前腋窩線よりトロカールを挿入した。持続吸引を留置すると、右胸腔の空気漏れは数日で消失した。右胸腔の空気漏れが消失して十分に日時が経過した術後56日目に右ドレーンを抜去した。左側では、肺は膨張不全のまま胸腔ドレーンからの空気漏れは持続したが、最終的に消失した。術後71日目に左ドレーンを抜去することができた。以降気胸の再発はない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009