投稿論文 原著
婦人科腹腔鏡手術におけるオランザピンの術後悪心・嘔吐予防効果 多施設共同無作為化比較対照試験
関 博志
1
,
蔵谷 紀文
,
志賀 俊哉
,
三浦 倫一
,
近藤 一郎
,
木下 真央
,
仙頭 佳起
,
増田 祐也
,
出野 智史
,
池田 浩平
,
高野 光司
,
桑原 雄希
,
衣笠 梨絵
,
天谷 史昌
,
佐和 貞治
,
祖父江 和哉
,
森崎 浩
1慶應義塾大学 医学部麻酔学教室
キーワード:
プラセボ
,
婦人科外科
,
経口投与
,
二重盲検法
,
腹腔鏡法
,
患者の満足度
,
多施設共同研究
,
ランダム化比較試験
,
術後悪心・嘔吐
,
Olanzapine
Keyword:
Gynecologic Surgical Procedures
,
Patient Satisfaction
,
Administration, Oral
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Multicenter Studies as Topic
,
Placebos
,
Olanzapine
,
Laparoscopy
,
Double-Blind Method
,
Postoperative Nausea and Vomiting
pp.756-765
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022279367
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非定型抗精神病薬オランザピンの術後悪心・嘔吐に対する予防効果を検証するために、婦人科腹腔鏡手術を受ける患者を対象に多施設共同無作為化比較対照試験を行った。対象患者を無作為に2群に分け、麻酔導入2時間前にプラセボまたはオランザピン(5mg)の入ったカプセルを経口投与し、術後24時間以内の悪心・嘔吐の発生率を比較した。210症例の解析対象のうち、プラセボ群(106症例)では72症例(68%)、オランザピン群(104症例)では56症例(54%)が術後悪心・嘔吐を発症した(調整相対危険度0.792[95%信頼区間0.634-0.988])。術後満足度はオランザピン群で有意に高く、事前に定義した有害事象の発生率に有意差はなかった。術前のオランザピン5mg内服は術後24時間以内の悪心・嘔吐予防に有効である。
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