発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012213768
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開心術後の頻脈性不整脈に対し、術後にlandiololの投与を行った49例のうち、同じ入院中にamiodaroneを使用した5例で、血圧や心拍数の推移などを比較検討した。その結果、landiolol群、amiodarone群共に薬剤投与後は心拍数の減少が得られた。但し、amiodarone群では投与量の微調節ができないため、心拍数60~100回/分とばらつきがあり、2例で一時的な体外ペーシング療法を要した。それに対し、landiolol群では投与量の微調節が可能であり、心拍数80回/分前後でのレートコントロールが可能であった。また、landiolol群では頻脈前の心拍数と比べて有意差をもって低下が認められた。頻脈発作前の血圧と各薬剤投与後の血圧の比較では、amiodarone群では血圧の変化は認めなかったが、landiolol群では有意差ではないものの5例中4例で血圧の低下が認められた。因果関係は不明であったが、amiodarone投与後に急性呼吸促進迫症候群を併発した死亡例を1例に認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011