発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005175814
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虚血性心筋症(ICM)に対するオーバーラップ型左室形成術(IOLVP)の成績を検討した.対象はIOLVPを行ったICM8例(男性7例,女性1例・平均年齢59.6歳)で,7例にCABGを行ない,1例に大動脈弁置換術を,6例に三尖弁輪縫縮術を追加施行した.1)術後に機械的補助手段を要したもの,術後早期死亡・病院死亡はともに認めなかった.2)最長経過観察期間18ヵ月で,遠隔期に脳梗塞で1例を失ったが,心臓関連死亡はなかった.3)NYHA分類は術前平均3.3度から術後1.3度と有意に改善した.4)心機能では左室駆出率が改善し,左室拡張末期容量,左室収縮末期容量は有意に減少,左室拡張末期径は減少した.5)僧帽弁閉鎖不全は有意に是正され,coaptation depth,tenting areaは有意に減少した.6)左室形態は左室拡張期最大短軸の減少,乳頭筋基部での左室径の有意な減少で,より楕円形に変化した
©Nankodo Co., Ltd., 2005