発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005175810
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心室中隔穿孔(VSP)41例(男性18例,女性23例・平均71.7歳)を対象に,その外科治療成績に及ぼす因子について検討した.1)術後30日以内の早期死亡は11例(26.8%)で,低心拍出量症候群(LOS)9例,多臓器不全(MOF)2例,その他の入院死亡は4例(9.8%)で,肺炎3例,左室仮性瘤破裂1例であった.2)遠隔期では多病死1例で,心合併症,心臓死はなかった.全例の生存率は,術後1年で65%,3年・5年で61%であった.3)単変量解析では,早期死亡の危険因子は術前ショック,長期の人工心肺時間,経皮的心肺補助装置(PCPS)装着となり,多変量解析では210分以上の人工心肺時間(オッズ比9.467),PCPS装着(オッズ比20.35)であった.4)術中PCPS装着9例の人工心肺時間は平均288分で,7例が非離脱の早期死亡,離脱2例中1例がMOFで在院死亡となり,死亡例の術後生存期間は平均9.63日であった
©Nankodo Co., Ltd., 2005