発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004182204
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45歳女性.患者は右側胸部痛を主訴に,近医で胸膜炎が疑われ,著者らの施設へ紹介入院となった.入院時,腫瘍マーカーのSLXが軽度上昇を示し,胸部X線では右胸水の著明な増加を認め,ドレナージを行ったところ,血性胸水がみられ,細胞診はclass IIであった.胸部CTにて右胸腔内の胸壁に接する58×42mm大の腫瘤を認め,CTガイド下生検にて限局性胸膜中皮腫が示唆されたが,悪性の可能性も考慮し手術を行った.手術所見では腫瘍の肺内浸潤あるいは肺内発生が疑われ,腫瘍・胸膜・右肺下葉合併切除を行った.摘出検体では腫瘍は肺に被包されていたが連続性はなく,病理組織学的に限局性線維性中皮腫と診断された
©Nankodo Co., Ltd., 2004