特集 臓器代謝ネットワーク:分子機構とその破綻による病態から臨床的意義まで
【第1部】臓器間相互作用の分子機構 臓器連関によるエネルギー代謝調節と神経ネットワーク
山田 哲也
1
,
片桐 秀樹
1東北大学 大学院医学系研究科糖尿病代謝内科学分野
キーワード:
Glucokinase
,
エネルギー代謝
,
褐色脂肪組織
,
肝臓
,
交感神経系
,
神経網
,
体重
,
迷走神経
,
Leptin
,
熱産生
,
PPAR Gamma
,
生理学的フィードバック
,
白色脂肪組織
Keyword:
Adipose Tissue, Brown
,
Body Weight
,
Energy Metabolism
,
Glucokinase
,
Liver
,
Nerve Net
,
Sympathetic Nervous System
,
Vagus Nerve
,
Leptin
,
Feedback, Physiological
,
Thermogenesis
,
Adipose Tissue, White
,
PPAR gamma
pp.489-494
発行日 2014年4月22日
Published Date 2014/4/22
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体重は摂取エネルギーと消費エネルギーの収支によって本質的に決定される.近年,脳が臓器間相互作用をオーガナイズすることによって,エネルギー摂取とエネルギー消費を制御し,ネガティブフィードバック機構として体重の恒常性維持に寄与していることが明らかとなった.また,ネガティブフィードバック機構の破綻がもたらす肥満増悪のメカニズムの解明も進展している.一方,エネルギー摂取に対してポジティブフィードバック機構として機能し,体重増加に寄与している臓器間相互作用が最近見いだされた.本稿では,エネルギー代謝(=体重調節)に関わる臓器間神経ネットワークの最近の進歩を概説したい.
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